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Live Explosion '88-'89 / Carmilla
失恋船長 ★★★ (2024-08-23 05:41:08)
関東メタルシーンに詳しい知人から良いバンドと当時から教えて貰ったバンド。ギタリスト吉乃黄櫻さんの腕は確かではあるのだが、いかんせんダビングされたデモテープの状態が良くなく、そうとう回り回って知人も手に入れたんだなぁと昔を思い出しますね。
この女性のみで結成されたダイハードなメタルバンド。その音源がこうして世に出るとは驚きだ。

MCもカット無しということは、記録用の音源なんだろう。ベースのまなみちやんは、このライブをもって脱退と告知されたり、するのだが、湿っぽさはなく観客とのいい距離感での掛け合いがあったりと怒気を孕んだ音楽性との対比が微笑ましい。
ベースは唸りを上げスラップしてくる。ドラムは攻撃的なビートを刻み終始戦闘力の高いバンドサウンドをアピール。ギターは巧者、とにかくリフ・ソロ、リードプレイとバンドサウンドを司り見事な司令塔役をこなしているのだが、メンバーが抜けるのだがら、いろんな思いはあるのだろうなぁなんて思うのだが、そんな事はどうでも良い。

日本にもヘヴィメタル専門誌はあるのだが、当時からこういうバンドに冷たかった。いや日本のバンド全体に冷たかった。ましてや女がメタルをやるという差別意識。敢えて女という言葉を選んだのは当時のヘイト感覚を表現するためです。こういう実力者がもっと推されていたら昨今の現状は随分と変わっていたろう。無念である。そんな雑誌が高齢者相手に女性だけに括った別冊を売りつけるのだから、あれはなんの詐欺商法になるのだ?、いとも簡単に踊らされるオッサン達、いきなりネモフィリア最高って嘘も大概にせいよ。段階があるだろう。助走なく最高はおかしいだろう。比較対象あっての賞賛だろう、いい加減にして欲しいね。しかも若い娘ばっかりだもんね。だから投資詐欺に遭うんだよ(大爆笑)ちなみに女性は昔から記事に対する客観性がある。だからメディアが絶賛したからといって乗らないし、そもそも見極めている。

この音は80年代末期に録音されたライブ音源に+スタジオセッションと幻のデモ音源を収録という豪華な仕様。手直しされまくり差し替え横行するエセライブではなく、彼女達の力量がそのままパッケージされた生も生の本気ライブに興奮する。
良く聞こえないヴォーカルのバランスも会場にいるかのような錯覚を覚えるほどだ。
三十年以上も立ちようやく出会えた、カーミラの本気音源。これを聞かされるとケツを蹴り上げられる思いがあるのですが、ベースとドラムはWerewolf Babysとして2016年にフルアルバムをリリース。ミュージシャンとしては現役(ベースは脱退)、ギターの吉乃さんはXで発見出来ましたが、音楽とは距離をおいてそうなので、再結成は難しいでしょうが、彼女の手により復活した幻のライブ音源。

等身大の魅力をパッケージしたピュアメタル。今も昔も女性だけのバンドは下心のある男よりも気合いが入っていた。何より音楽に打ち込む姿勢が真摯だったと感じる。この音には本気しかない。

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